鬼守の巫女

「凪様!」

「……はい?」

急に彼女に呼び止められ振り向くと、彩乃さんは少し悲しそうに私を見つめていた。

「誰を信じ、誰の傍に居るのか、誰と戦い、誰の敵になるのか。……全ては貴女が決める事です」

「……へ?」

急に真剣な顔をして呟いた彼女に、思わず気の抜けた声を漏らす。

すると彼女の左右に座っていたルイとレイがクーンと小さく鳴いた。

それはまるで彼女を諭すかの様に聞こえ、それを聞いた彼女はハッと目を見開くと、少し自嘲気味に笑う。
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