鬼守の巫女

「さぁ……始めようか」

その朧源の囁きと共に、地面から赤い光が立ち昇る。

その光は魏戎の周りを取り囲むように大きな円を描き、そして不思議な模様が地面に刻まれていく。

「……これは」

その赤い光を見つめたまま、魏戎は驚いた様に目を見開いた。

「……封鬼の陣だ!!魏戎!!そこから離れて!!」

瑠愧のその叫びよりも早く、赤い光は魏戎を取り囲むと一際眩しい光を放つ。
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