鬼守の巫女

「これで全ては整った。……凪、後はお前が決めろ」

朧源はそう言うと、まるで試す様な瞳で私を見つめた。

その瞳は何故か優しく……そして悲しく揺らめき、私の心を激しく乱す。

それから逃れる様に視線を逸らすと、静かに魏戎を見つめた。

赤い光の揺らめく円の中心に立つ魏戎は、ただ真っ直ぐに私を見つめていた。
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