鬼守の巫女
「違う!!俺は……」
「私を騙して結界を壊させた後、皆を殺すつもりだったの!?」
弁解しようとする彼の言葉を遮ってそう叫ぶ。
その私の言葉に魏戎は悲しそうに表情を曇らせると、大きく首を横に振って見せた。
「……違う。信じてくれ。俺はお前を裏切らないと誓った。お前との誓いを破ったりしない!!」
「それならどうして隠していたの!?私は何も知らなかった!!馬鹿みたく貴方の言う事を信じて……それなのに!!」
「それを言ったら信じてはもらえないと思った!!だから……だから俺は……」
「信じられないよ!!信じられるワケないじゃない!!」
ボロボロと涙を流したままそう叫ぶと、魏戎は切なそうに瞳を揺らし……口を噤んだ。