鬼守の巫女

「……誰?……貴女は誰なの?」

その私の問いに彼女はクスリと微かに笑うと、何も無い白い空間を指差した。

その次の瞬間、彼女の指差すその場所に不思議な映像が流れる。

緑の草木の生い茂る深い森の中に……二人の男の姿が見えた。

銀色の髪に赤い瞳。

白い肌に芸術品の様に美しい顔立ち。

瓜二つのその外見の男達は何やら深刻な顔をして話をしている様だった。
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