鬼守の巫女

「……信じます。魏戎を……私の仲間達を」

そう言い切った私を見て、彼女はニッコリと眩しい笑みを浮かべる。

《……私が出来なかった事……貴女なら……貴女達なら……きっと出来る》

その彼女の呟きと共に、辺りが眩い光に包まれる。

「待って!!貴女は……」

その私の叫びに、彼女は優しく笑う。

《……後悔続きの私人生。でもね……貴女を生んだ事だけは後悔してないわ》

そう言って彼女はニッコリと眩しい笑みを浮かべる。

「……お母さ……」

その私の呼び掛けと共に、辺りが元の景色へと戻った。

そっと目を開くと、そこは……愛しい彼の腕。
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