鬼守の巫女
「あ、凪様、おはようございます」
私の姿を見つけると、土室さんは優しい笑みを浮かべた。
「……す、すみません。廊下を走って」
そう言って小さく頭を下げると、土室さんは困った様に首を傾げて笑った。
「凪様はいいんですよ。いくらでも廊下を走って頂いても」
「そんなぁ~ズルイですよ!!」
土室さんのその言葉に、他の生徒達から非難の声が漏れる。
「異論は認めん!!解散!!」
この学園の支配者である彼の言葉に、生徒達がガックリと肩を落として教室へと入って行った。