恋の旋律
デート当日。
「由菜ッ!」
広季は待ち合わせ場所に20分前に着いていたらしい。
「ゴメン!待たせた?」
「ううん!さ、行くぞ」
広季はうちの手を握り、歩き出した。
「どこ行くの?」
うちが聞いた。
「プラネタリウム」
広季は振り向き、ウインクして、うちを見つめた。
「プラネタリウム...??」
『今見えますのは、夏の大三角形です...』
「綺麗だな」
広季はうちの手を握りながら、星に見入っていた。
「そうだね...」
うちも、機械で作られた星とは思えなかった。
上映が終わり、お昼を食べることに。
「ハンバーガーなら奢るぜ*」
「いいの!?」
「もちろん♪お前に拒否権ねぇから」
うちは席に座って待っていた。
「広季…気付いてるんだろうな...」
でもなんでプラネタリウムかはまだ謎。
「それはな、」
広季が言いながらハンバーガーを持ってきてくれた。
「ありがと…」
「うん、で、プラネタリウムの理由
空は繋がってるんだ
どこで見たって同じ空なの。同じ星なの
俺らは同じ空にいる同じ星なんだよ
離れたって心が繋がってれば大丈夫」