恋の旋律



「広季…」


「最近落ち込んでる理由教えてくれるよな?」


広季はハンバーガーに手をかけた。



「………転校、するの
大阪に


親の仕事の都合」



「…やっぱりか」


広季はうなだれた。



「大阪…って結構遠いし…不安

それに広季と会えないのが…嫌だよ…」


うちは耐え切れず涙を零してしまった。


「いっ……やだよ…」


広季は黙って頭を撫でてくれた。



不安と寂しさに押し潰されそうだった。




「よしっ!ゲーセン行くぞ!」


「ゲーセン...??」


「今日は目一杯遊ぶんだよ♪」


広季はうちの腕を掴んで走り出した。




< 109 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop