恋の旋律
「広季…」
「最近落ち込んでる理由教えてくれるよな?」
広季はハンバーガーに手をかけた。
「………転校、するの
大阪に
親の仕事の都合」
「…やっぱりか」
広季はうなだれた。
「大阪…って結構遠いし…不安
それに広季と会えないのが…嫌だよ…」
うちは耐え切れず涙を零してしまった。
「いっ……やだよ…」
広季は黙って頭を撫でてくれた。
不安と寂しさに押し潰されそうだった。
「よしっ!ゲーセン行くぞ!」
「ゲーセン...??」
「今日は目一杯遊ぶんだよ♪」
広季はうちの腕を掴んで走り出した。