恋の旋律
♪美咲♪
「えっ…」
うちは驚きを隠せなかった。
さっきまで、デートの話しで盛り上がっていたばかりだった。
「嘘だろ…」
渋川も驚きを隠せない様子。
「いつ…?」
うちは、溢れそうな涙を堪えながら聞いた。
「9月の下旬…あたり」
「もうすぐじゃねぇかよ…!」
渋川は悲しげな顔をした。
「残りの時間、俺ら四人で楽しく過ごそうな*」
高梨は無理に笑顔を作りながら言った。
「そうだなっ!」
渋川も無理に笑う。
「無理に…笑わなくて、良いよ?」
由菜ちゃんは口元だけ笑ってフラフラと外へ出て行った。
「やっぱ…辛いよな」
広季は俯いた。
「当たり前だろ…」
「うん……」
なんで、こう、上手くいかないんだろ…。
なんで神様はこんなことするんだろ……。
うちは、思った。