恋の旋律



♪由菜♪



「由菜、部屋は片付いた?」


お母さんが雑巾をうちに渡しながら言った。


今日は日曜日。引っ越し一日前。


明日には大阪へ行く。



「うん、一通り」


うちが言った瞬間ケータイに電話が来た。


「もしもし?」


相手は広季だった。



『あ、俺、広季
今から空いてる?』



言われたのは美咲の家。



「あっいらっしゃい♪」


美咲が笑いながら言った。


「お別れパーティーだぜっ」


渋川がクラッカーを引く。


「今日、最後の一日は俺らと過ごしてくれよ?」


広季もニコッと笑った。



「クラスのお別れ会じゃ物足りないよねっ♪
うちらはクラスメート以上の関係なんだし♪」


美咲はお菓子を机に起きながら言った。



「みんな…ありがとっ!」




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