恋の旋律
こんな座談会は30分くらい続いていた。
最後は泣きながら思い出語ってくれた。
うちも涙が止まらなかった。
手紙もかなり嬉しくて、インクが涙で滲んじゃった…。
「絶対帰ってくるよ」
うちは三人の温もりを感じながら、いつの間にか寝ていた。
恋の旋律は別れと共に終わった。
四年後。
「よっこらしょ」
久しぶりの故郷やな。
あ、関西弁が抜けへんな。まぁいいとしよう。
「あ、もしもし?広季?うち、由菜
今駅に着いたんよ、ほな今から行くわ
あ、関西弁?癖で抜けんのよ、頑張るわ!ん、じゃ」
今日から、またここで一人暮らしする。
もちろんあの三人が居るアパートに。
実は三人と会えないでいた。
なかなか時間が会わなくて。
だから三人と顔を合わせるのは四年ぶり。
そして、いつの間にか前には三人の姿。
「由菜」
広季はあの頃より背が伸びて、うちなんかよりもう10cm以上差がある。
声も低くなって、可愛い印象はあまりなくなっていた。
けど中身は変わってないみたい。
「由菜ちゃん」
美咲は少し背が高くなって、でもあまり変わってないかも((笑
うちのほうが背が大きいし、今は。
「田渕」
渋川はさらに声が低くなって背がスラッと伸びていた。
「「「お帰り」」」
「ただいま」
恋の旋律は、また流れ出す。
+おわり+