恋の旋律



ある日。



今月下旬にある職場体験のための履歴書を書くことになった。



「書くのめんどっ」


うちはお決まりの毒舌。



「だよなー」


渋川も呟きながら書きだした。



「あれっ渋川って12月生まれなの?」


「んあ?そうだよ」


「あれぇ美咲は10月とか言ってた気がしたのに」


「ふっ…俺は自分の事はあまり知られたくない派だから嘘言った♪」


ニヤリと笑って渋川はうちを見た。



「……意味わかんねι隠す意味が全くわからない!渋川って変わりもんだぁ」



うちはジッと渋川を見つめ返した。



と渋川はパッと目を逸らしてまた書きはじめた。



「俺様は変わりもんだし♪」


「あ、認めるみたいなね」


渋川はヒョッとうちの履歴書を見た。


「なんだよι」


「誕生日6月ぅ?チビなのに結構早生まれ……う!」


早生まれと言い終わった瞬間渋川の足を踏ん付けた。


「いった!」


「ウザい!死ね!」



「俺なにも言っ...たな
...アハハι」


渋川ははぐらかそうとした。



「殺す」


「わっ悪かったよ!ごめんな田渕様!」


「うざいぃぃぃ!!!」


うちは小声で叫んだ。




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