恋の旋律
♪空人♪
「長所…?俺ねぇよ」
俺、渋川空人は履歴書を書くことに手こずっていた。
「長所…短所なら有り余るほどあるのに」
隣の席の田渕がブスッとしながら呟いた。
「わかるぜ~」
「長所って自分でわかる人なんてナルシーくらいじゃね?」
田渕は鼻で笑いながら言った。
「プハッ確かに!
あっ田渕、俺の良いところは?」
「えっ…そうだな~…ι」
「長所なしっと」
「ちっちがっ!まだ渋川とあまり話してないからよくわかんないからι」
田渕は俺が怒ったか気を悪くしたかと思ったのかあせあせとしだした。
ただ少しいじっただけなのに…。
「ブハッ!!」
「!!?」
「田渕キャラサイコー」
俺は思わず素直に言ってしまった。
「ほぇ?」
田渕はなにがなんだかさっぱりわかんねι的な顔をしていた。