恋の旋律
ある日の授業中。
ツンッ
腕を田渕が突いた。
「渋川~わかる??これ」
上目遣いで俺を見る。
この仕草は俺にとっちゃドツボなんだよなι
これやられたら俺ニヤけちまいそうι
俺を呼ぶ声はその日その日でトーンとか調子が違う。
今日は甘えた感じでまた可愛い~♪
↑変態か
「ん?どこ」
「これ...」
田渕はわからない問題を指差した。
俺は家庭教師に教わっている。
だから少し学校とやり方が違うけど...まぁいいか!
「学校のやり方と違うけど...」
さすが田渕。俺の下手な説明一回で理解した。
「ありがと!」
微笑む田渕。
「あぁ」
俺はわざとぶっきらぼうに答えた。
顔が真っ赤になっちまいそうだったから...。
俺はいつの間にか田渕が好きになってしまっていた。