恋の旋律



「反対って…?」


俺は田渕の目を見てるのが恥ずかしくなって目を逸らした。


「わかって…くれないの?」


田渕はジッと見つめてくる。


「俺ッ…自惚れていい?」


「え…?」


俺は一度大きく息を吸った。



「田渕が...俺を好きって自惚れていい??

てかそうなってほしい」



俺はそっと田渕を抱きしめた。


ここ裏道で良かった。

誰も通らない。



「たっ高梨…!?」



ワタワタと焦っている田渕。


そんな姿が可愛くて…。



「好きなんだよ、チビで腹黒くて、口悪いのに、可愛くてすげぇ器用で優しい田渕が」



「…フフッ何それ褒めてんの?けなしてんの?」


俺の腕の中で田渕は笑う。


「田渕の気持ちは…?」



俺は少し腕の力を強めた。




< 44 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop