恋の旋律



♪広季♪



「あぁー部活疲れた!」


俺は由菜と帰って今は一人道。



「あっ広季くんッ」


後ろを見たら池野が居た。


「あぁ、よっ☆」


そこでしばらく話していた。


と…池野が突然俯いた。


「広季くん…やっぱうち、再会して思ったんだけど、広季くんのこと…」



「好き…」



一拍おいて池野は言った。

俯いたまま、池野は動かなくなった。


俺は一瞬焦った。



「悪いけど…その気持ちには答えらんねぇよ」


でも俺はスパッと言った。


「知ってる。由菜ちゃんが居るからね

じゃあさ…」


池野はニヤッと笑った。


「由菜ちゃんが死んだら、うちに振り向いてくれるかな…?」



「待てよ!お前何言って…!」


池野の左手にはナイフがあった。



「いけ…」


「殺したいほど、広季くんが好き…でも由菜ちゃんを殺さないと、広季はうちに振り向いてくれない…」



俺は背中にゾゾッと寒気がはしった。



「フフッ…和斗くんね、うちと今一応付き合ってるの…でもホントは由菜ちゃんがまだ好きなのよ

だから二人で幸せになるためには…由菜ちゃんは殺さない…けど広季くんから由菜ちゃんを離すから…」



池野はそう言って立ち去った。



俺はその場にしゃがみ込んだ。


「由…菜」




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