恋の旋律
「有沢…俺…」
渋川が呟いた。
「ん?」
「いや…」
渋川はうずくまった。
「どうしたの?」
「………さっき言った過去が夢に出るんだ、最近
寝れない」
確かに、最近渋川の目の下にクマが出来てる。
ただ単に漫画とか読んでんのかと…ι
「………どうすれば、寝れる?」
「……親がさ、今仕事で一ヶ月居ないんだ、だから広季でも呼んで泊まってもらおうかなって」
「そっか☆」
「有沢とか、田渕とか呼ぼうかと思ったけど、男子の家に泊まるってアブナイかなって…((笑」
「盛り上がっちゃったら由菜ちゃんと高梨はアブナイね((笑」
と最初は冗談だったのだが…。
「「「お邪魔しまーす」」」
まさかの現実となった。
夏休みに入ったから、部活が二日連続無い日に渋川の家に泊まることに。
もちろん広季と由菜ちゃんも。
まぁうちと由菜ちゃんは親の説得に大変だったけどι
「漫画いっぱい♪」
由菜ちゃんは早速読み出した。
「田渕ぃそれエロいよ?((笑」
「嘘!ギャ、本当だι
渋川最悪…んっ」
由菜ちゃんの言いかけで渋川が由菜ちゃんの口を乱暴に手で塞いだ。
「ばぁか、それ兄貴の」
「お兄ちゃん居たの!?」
うちはビックリした。
まさか弟だとは……。
まぁ上では無いことは確か((笑
「何歳差だっけ?」
高梨がベッドに座りながら言った。
「え、今アイツが高3だから…四歳」