遠距離恋愛
耳にはうるさいくらい樹からの着信音が響いているのに
なかなかとることができない
いつもだったら嬉しくて嬉しくて飛びついて電話に出るのに
今はそれができない....
「里菜?
お前のケータイ鳴ってるぞ?」
なかなか電話に出ない私を不思議に思ったのか
朝が帰ろうとした扉の前で口を開いた
「うん....」
なんとかケータイを手にはしたけど
それを開けることができなかった
チャラチャラ~♪
チャ.......
結局そのまま
さっきまで賑やかに音を立てていたケータイは静まりかえった