遠距離恋愛


「………ちゃんと思ってるじゃねーか」

男がボソッと何かをつぶやいた


「何だよ?」



「別に

里菜!!」

俺の腕の中で泣く里菜の肩がビクッと震えた




「よかったな!!」


「……朝」



こいつ朝って言うのか....

ってか何が「よかったな」なんだよ?



次に朝は俺に鋭い視線を向ける




「言っとくけど
あんたがまた里菜に辛い思いをさせた時には
次は俺遠慮なく貰うから


覚悟しといて」




「ばーか!!


お前になんか渡すかよ」



それから小学生並の言い争いをしたけど
最後には

「いろいろ悪かったな」

と俺達に謝って朝は帰っていった







あいついい奴なんだな.....
たった数十分の間でもわかった



もっと違う形で会えたら友達になれたかもな

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