遠距離恋愛
《里菜》
樹だ
樹だ
樹だ!!
ずっとずっと会いたくて仕方がなかった樹が今私を抱きしめていてくれる
嘘みたい.....
なんでここにいるんだろうとか
ずっとギクシャクしていたことなんて頭の中から消えていて
ただ嬉しくて涙が止まらなかった
温かい.....
いつも樹は温かかった
抱きしめてくれる腕もいつも温かくて優しかった
それは全然変わってないね
私は樹の背中にまわした腕の力を強めた
ギュッて
そしたら樹もそれに応えるようにギュッて腕の力を強める
ただそれだけのことで
あんなに冷たく、ポッカリとあいていた心の穴が
スッと消えて温かくなった気がした