遠距離恋愛


それから樹からこっちに帰ってくるまでの経緯を聞いた


私のために学校も部活も休んで来てくれたんだ―……


申し訳ない気持ちがありながらも素直に嬉しかった



樹は私より勉強や部活が大切なんじゃないかって不安だったから


そんなことないんだって実感できて本当に嬉しかったんだ




「俺たち、最近らしくないよな

前みたいに言いたいこと言ってお互いのこと理解しあえてないし」


「うん...」



ずっと樹と話さないといけなかったこと



「俺、寂しかったよ

里菜が我慢して「会いたい」って言ってくれなかったこと」


「えっ!?」


「きっと俺のためなんだろうけどさ....
俺は里菜に素直に言ってもらいたかった」


「だって!!

そんなの……樹困らせるだけだもん」


私だって言いたかった

ずっとずっと我慢してたけど
言いたかったんだよ


< 167 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop