遠距離恋愛
「あんまり言ってくれないからさ、本当に会いたくないんじゃないかとも思った」
「そんなことないもん!!」
「わかってるけどさ、俺だって不安になったりもするんだよ
自信なくなる時だってあるんだよ」
珍しく寂しい声を出してしゃべる樹がそこにはいて
私も素直になれそうな気がした
「私も...
寂しかったよ」
樹のいなかった日々を思い出すと
少し声が震えた
「本当はね
樹に会いたくて会いたくて
ギュッてしてほしくて...
ずっとずっと寂しかったんだ
」
「うん」
ギュッて樹が私の手を握って
気持ちを聞いてくれる
たったそれだけで私の心はもう満たされていっていた