雷鳴、二人寄り添って~終幕の雷後編
二階から目を擦りながら妹の蒼衣も出てきた。
昇一は呆然とテレビを見つめるだけ。
母も恐ろしい光景に呆然。
「きゃあ〜!!!」
悲鳴を上げる蒼衣を瞬時に抱きしめる母親。
「蒼衣?
これは何でもないのよ。
ジョークよジョーク。
ほら、昇一!!
そんな映画いつまでも観てんじゃないわよ」
母親は冷静を保つかのようにアドリブを繰り出すが、その声は震えていた。
母親は蒼衣を自分の寝室に連れていった。