雷鳴、二人寄り添って~終幕の雷後編
受け取り−−−−
時計の針はカチカチと過ぎていく。
やがて午後四時を回った。
プルプルプル。
電話が鳴る。
眠たい目を擦りながら受話器を取る。
「前田ですけど」
「そちらに前田昇一ってバカ居ますか?」
「いえ、家にはそういう名前の天才は居ますが、バカは居ません。
人違いです」
寝ぼけている昇一はそうして電話を切ってしまった。
再び電話が鳴る。
「前田ですけど」
「そのバカはあんただよ昇一!
いつになったら免許証受け取りに来るんだい」