白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「……」

 蓮さまは何も言わず…私の背中に回した手を…どけてくれた。

 「……」

 落ちた拍子に電球は割れたと思ったけど…右手に持っていた電球は無事だった。

 「貸せ!」

 私の手から蓮さまが電球を奪う。

 私の代わりに脚立に上がった。

 「れ、蓮さま!!?」

 「俺だって電球くらい…代えられる!」

 蓮さまは逆キレ…。


 私は黙って、脚立の下で見守るしかない。


 「出来たぞ!!」

 古い電球を持って得意そうに蓮さまは脚立を降りた。
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