白黒プリンスと囚われのメイドさま

 俺と父上、徹の3人で行くはずだったが…徹は…熱を出し…行けなかった。

 父と二人で俺は母の葬式に出席。


 しかし…俺たちを待っていたのは母上の父親…おじいさまの激しい罵声だった。


 招かざる客…。



 父上は激しく…責められ…殴られた。



 それでも…「焼香をさせて下さい」と父上は頭を下げて頼み込む。



 そんな小競り合いを…俺は隣で見ていた。


 
 約束を破った母上……。



 俺は母上を責めた。「嘘つき!」心の中で叫び、涙を浮かべて…母上の遺影
を見つめていた。



 考えれば…俺は幼かった……。


 二度と会えない母上に対して…あんな風にしか…言えなかった自分が恥かしい。


 
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