白黒プリンスと囚われのメイドさま

 俺の考えを見透かしているかのように聞いてくる咲弥。


 こいつ…油断の出来ない相手。


 「…しかし…彼女は人間で…」


 俺は咲弥に小声で返す。

 「では…剥製にしますか?」

 「お前…!!!?」

 亜子は怪訝そうに…俺たちを見つめる。


 「二人して…何の話??」

 「いえ…夜の晩餐会の話です…」

 咲弥はわざとらしい笑みを浮かべ亜子に返して、その場を取り繕う。


 「……」


 俺は店内のテーブルを梯子する彼女を見つめる。


 よく見ると…ここのウェイトレスの制服が可愛い…。


 「お待たせ致しました…」

 彼女ではない…他の…女の子が俺たちのオーダーを持って来た。


 たいした話も出来ず…俺たちは店の外に出た。

 

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