白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「つまり…結婚するとのことですね…」


 「……そうなるけど…」


 でも…この如月家で俺は…美紗緒を護って行けるかは…自信がなかった。


 やっぱり…コクれない……。


 でも…美紗緒を他のオトコには渡せない…。


 俺の気持ちが激しく揺れる…。



 「美紗緒さんはご存知ないと思いますが…
美紗緒さんの亡くなったお母さまは…奥さま
の遠縁にあたる方らしいです…。旦那さまは若い頃の奥さまに似ているとおしゃっておりました」


 「!!!?」


 美紗緒が俺の母親に似ている???


 俺は全然、気付かなかった。


 「旦那さまがこの屋敷に美紗緒さんを入れたのは…そのような縁もおありだったようです」

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