白黒プリンスと囚われのメイドさま

 パンダランチ…。





 俺は店を出てもパンダランチが頭から離れない。


 あんな味の薄い…いかにもインスタントなアイスコーヒーなんて飲みたくなかった。




 亜子を家まで送って…そのまま俺は咲弥に店に戻るように命令したが…夜の晩餐会の準備があると俺の命令はあっさりと却下!!


 俺は強制的に邸宅に戻される。


 そして、晩餐会用のスーツを着る。


 「パンダ…」

 俺は鏡を見ながら…溜息。


 「……そんなにあの万田さんが恋しいですか?」


 「ああ~あの可愛いビンボー少女か…」


 「蓮さまからの視点でも万田さんは可愛いと思いましたか…」


 「…うるさい…俺はパンダランチのことを言っているんだ!」


 「……明日、ガッコを早退して行きますか?「シャンゼリゼ」」


 「行く!!!」


 俺は咲弥の提案に慌てて右手を挙げる。




 絶対行く!!食べるぞ!!!パンダランチ!!!

 


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