白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「蓮でいい…」

 「え、あ…しかし…」

 「お前は俺の妻になる女性だ…もうメイドじゃない」

 触れ合う肩が…とても熱い…。

 私の鼓動が…高鳴り…体の体温を上げてゆく。


 妙に甘い…蓮さまに私は付いていけない。


 でも避ける口実がない…。

 「……どうして、黙る?」

 「べ、別に…」

 「俺の方を見ろ」


 俯き加減だった私の顔を無理やり、自分に向ける蓮さま。

 「……」

 「んっ…」

 キスも無理やり…。


 何の前触れもなく…私の唇に唇を重ねる。

 甘く…溶けていきそうな…濃厚なキス…。


 体の力が抜けて、気が遠のきそう…。

< 155 / 263 >

この作品をシェア

pagetop