白黒プリンスと囚われのメイドさま
Act13 過去の忘却

 今日…9月30日は蓮さまの17歳の誕生日。

 本邸は早朝から忙しいムード。

 当の蓮さまはいつもと変わらない…感じ。



 たくさんのキスは交わしたが…それ以上の進展はない。

 私も心の片隅で…蓮さまと結ばれることを望んでいた。


 蓮さまは私を在る場所に連れ出す。

 箱舟からそう遠くない森の奥。


 フェンスに囲まれ、全く手入れされていない高々と生い茂る林の中に私たちは入ろうとしていた。

 そこは立ち入り禁止らしく、鍵が施錠されていた。

 蓮さまは持っていた鍵で開けて、フェンスの扉を開ける。

 「ここには何があるの?」


 「小さな湖だ」

 「えっ!?」



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