白黒プリンスと囚われのメイドさま
やっと夢に見たパンダランチが食べられる!!
俺は湧き上がる喜びを噛み締め、一人で含み笑い。
しかし、5分立っても来ない…。
俺はイライラし始める。
テーブルに指を立てて、爪先で小刻みに叩く。
「……まあ…もうすぐですよ…蓮さま。蓮さまはホントにせっかちですね」
「お待たせしました…焼き鯖Bとパンダランチです」
「!!!?」
彼女が俺たちのオーダーを運んで来た。
「焼き鯖は私で、パンダランチは隣です」
彼女は咲弥に言われるままにオーダーを置く。
俺の目の前に黄金の光を放つパンダランチ!!!
「如月君ですよね…」
俺の首はまるでカラクリ人形のように彼女の方に向いた。
何で分かる!!?
カンペキに変装しているぞ!!
「隣の方…如月君の執事さんですよね」