白黒プリンスと囚われのメイドさま
「分かっていた…初めから…」
「如月先輩??」
「……でも…君だってバカじゃないだろ?蓮さまに最初から気持ちなんてないって
わかっていたんだろ?」
落ち込んでいる彼女に俺は追い討ちをかける言い方しか出来なった。
「……」
「でも…今の蓮さまは…ホントに君のお友達を愛しているらしい…」
俺は意地悪な男だ…。
彼女に蓮さまを諦めさせる為に…更に追い詰める。
「……」
彼女は俯き、膝の上に乗せた手はギュッとドレスを掴む。
「……」
俺はソファーを立って、彼女の座るソファーに座り直す。
そして、必死に失恋の悲しみを堪える彼女を抱き締めた。