白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「誰が殺した?」

 蓮が俺の肩を掴む。

 咲弥と同じように…俺を問い詰める。

 「…それは言えない…言えば…俺と理人が…」

 「……」

 「……」

 蓮は咲弥のように俺を激しく詰らなかった。

 犯人が誰か…悟ったのか…俺を憐れむように見つめた。


 「蓮…!?」

 「……」

 「……お前が…アメリカに行ったのは…これが原因か?」



 「……ああ…」



 そうだ…徹の事件を忘れる為…。俺の家族を護る為に…俺は留学した…。



 「……そうか…明日…俺は充叔父さまに真実を確かめる」


「蓮…それは危険だ。旦那さまにまず…話をするんだ。如月家の存亡に関わる
問題だ」


 
 
< 188 / 263 >

この作品をシェア

pagetop