白黒プリンスと囚われのメイドさま
しかし…唯一、亜子だけは私に手紙で連絡して来てくれた。
いい友達と思いたいけど…はっきり言ってウザイ。
自分の自慢話ばかり…書き綴って来る。
亜子のお父さんは代議士で…セレブでビンボーの私には想像つかない生活をしている。
明日の生活すら分からない…私の気持ちなんて到底、理解出来ない。
私も適当に返事を書きながら…文通で連絡を取り合う。
ある日、手紙で彼氏が出来たと書いて来た。
相手は日本の5本指に入る…スーパーセレブの如月家の御曹司、如月蓮君。
私には絶対、天と地がひっくり返ることがない限りお目にかかられない相手。
黒髪に黒曜石の瞳のカレ。
顔は超美形で長身…御曹司に相応しい上品さを醸し出していた。