白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「……父上が強引に母上を如月家に入れるから…こうなったんだ!!!」

 俺は積年の思いを父上にぶつける。

 「……確かにそうだ…すべて私が悪い…。でも…本当に愛していた…代わりに女性なんて居なかった」

 「……本当に愛してるなら…父上は母上を諦めるべきだった」

 父上と母上が結婚しなければ…俺と徹は生まれて来なかった。

 でも…それでもいい…。

 母上さえ…生きて幸せになってくれるなら…。

 俺の方が…父上よりも母上を思っている愛している。

 俺はそれだけは自信を持って言える…。


 母上は俺たちが4歳で如月家から出て行った。

 「俺も徹もどれだけ…寂しく辛い思いをしたか父上には分かりますか?あなた
は仕事ばかりで…俺たち二人をほったらかしだった…父上の愛はエゴの塊だ!自
分さえよければいいんだ!!」


 

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