白黒プリンスと囚われのメイドさま

 私は店長に言って早退させて貰った。

 「何だ??そのカッコは?お前…女だろ?少しはオシャレに気遣え」

 私の普段着を見て、如月君が吐き捨てた。


 「イマムラ」で購入した390円のゴールドの英文字入りの長袖カットソーに1000円ジーンズ、靴は高めで1990円。

 「これでもオシャレしてます!」


 私なりであるが…。

 「まあ~いい…乗れ!」


 如月君は私に命令口調で後部座席に押し込む。


 「……さあっ~行くぞ!その前に咲弥…買い物だ!安物で身を固めた…オンナを俺の城に入れるのはイヤだからな」

 「……」


 「畏まりました…蓮さま」

 執事の咲弥さんは落ち着いた低い声で返事。


 私は本当に二人に囚われしまった…。

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