白黒プリンスと囚われのメイドさま

  俺と美紗緒の見合いの日取りが決まった。

 咲弥はサプライズだと言って…美紗緒にどんな相手か…伝えなかったらしい。

 場所は…徳川氏が…よく使用する高級料亭。

 日本庭園が絶景の会員制の場所。

 俺は父上とともに先に…徳川氏と挨拶。

 「初めまして…如月蓮です」

 「……如月家の後継者と言われた蓮さまがみずから…私の婿養子となって下さるな
んて驚きだ…」


 「…俺は…孫娘の美紗緒さんに…ひと目ボレをしました。一生の伴侶は美紗緒さんしか
居ません。美紗緒さんと一緒になるなら…如月家の名を捨て、構わないと思っています」


 父上は俺を目を丸くして見つめる。

 「美紗緒もそこまで…ホレられて…女の冥利に付くな…」

 父上と徳川氏は杯を交わす。

 俺は未成年なので酒は遠慮。

 

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