白黒プリンスと囚われのメイドさま
「…美紗緒…」
俺は晴れ着姿の美紗緒を抱き締める。
俺が如月家を出て…どんな困難に遭うか…予想が付かない…。
でも…俺は美紗緒以外の女と一緒になるなんて…考えられない…。
「……!?」
ふと見上げると…空に虹が架かっていた。
「美紗緒…見ろ…虹だ」
「!?」
「俺とお前の描く…世界だ…」
「私と蓮が描く世界?」
「ああ~」
白と黒の世界ではない…虹色のカラフルな…世界が二人を包もうとしていた。