白黒プリンスと囚われのメイドさま
「……それはそうだが…お前…絶対に俺が「シャンゼリゼ」でパンダランチを食べていたことは亜子には言うな!」
如月君は私に顔を近づけて…睨みながら念を押す。
相当…私はヤバイ物…見たようだ。彼の凄みの態度に私はビビる。
「…はい…」
「よかった~これで俺の威厳も守られる…」
如月君は椅子に背中を預け、胸を撫で下ろす。
「……どうして?パンダランチ…食べていたんですか?」
それが何より疑問…。睨まれるの覚悟で質問。
「……パンダがスキだからです」
後ろで控えていた咲弥さんが呟く。
「さ、さ、咲弥!!?」
如月君は席を立って、咲弥さんの胸座を掴む。
「邸宅に来れば…分かることです…今のうちにお話しておいた方がよろしいかと思いまして」
「……」
如月君は咲弥さんの言葉に納得して、手を離す。
「パンダスキなんだ~私はあんまりスキじゃあないけど」
「何だよ!?お前…パンダだろ?」
「万田です!」
私は強く如月君に返す。