白黒プリンスと囚われのメイドさま
Act3 ハルカナ約束
翌日、早速…私は引越しの準備。
母には後で話をしようと思った。
母と私には決して、損のない話。
むしろ得な話だ。
「……電気ガス…止められて…どういった感じで生活されていたのですか?美紗緒さん」
「え、あ…」
如月君はガッコ。
咲弥さんが引越しのお手伝いに来てくれた。
荷物なんてたかが知れている。
「…帰って寝るだけだから…あまり電気は入りませんでした。ガスもカセット
ボンベで何とか頑張りました」
「生活の知恵ですね」
「そんなあ~」
私は咲弥さんの言葉を謙遜した反応で返す。
心の中では…咲弥さんの言葉に深く共感。
私はこのどん底のビンボー生活で生活の知恵を身に付けたんだ…。
生きていく為の術として…。
私は箱に荷物を詰める。
咲弥さんの用意した引越しっ屋は親子パンダのマークで有名な会社。
パンダ好きにも程がある。私は少し呆れていた…。