白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「……」

 引っ越し社の車が来て、私の部屋の荷物が詰め込まれた。

 私は咲弥さんの運転する車である場所に向かう。

 辿り着いた先はoo動物園。

 街のドン真ん中に広がる公園の隅に在るパンダで有名な動物園。

 双子のパンダ、ミンミンとレンレンが居た。

 「此処ですか?」

 車は駐車場に止めて…私たちは動物園に入る。

 動物園なんて何年ぶりだろう?

 「咲弥さん…私…動物園入るの久しぶりです」

 「私は先週…入りました。ちなみに蓮さまと私は年間パスポートを持ってます」

 「ええ~っ!!?」

 私はそれには絶句。

 「後で…美紗緒さんの分も購入しておきます」

 「ええっ!!?」

 私の入場券を咲弥さんが購入。

 入り口を通って、中に入ってゆく。

 入ったとたん…ピンクのフラミンゴが私たちを出迎えてくれた。


 「パンダ舎はこっちです」


 咲弥さんはフラミンゴに目も暮れず、通り過ぎる。


 本当にパンダに一直線。

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