白黒プリンスと囚われのメイドさま

 「……はい」


 私は咲弥さんの背中を追う。


 咲弥さんもなかなかの美形。如月君に負けていない。背丈も高く…背中も広い。


 少し奥まった場所にパンダ舎はあった。


 「……」

 パンダを見るのも久しぶり…。

 平日の昼間とあってパンダを見る人も少ない。


 「……」

 ミンミンとレンレンが居た。


 「蓮さまのお気に入りはレンレンです」

  やっぱりと…私は思う。


 「どっちがレンレンですか?」


 「そこで寝てるのがレンレンです」


 タイヤで遊んでいるのがミンミン。


 レンレンは仰向けにふんぞり返り優雅に昼寝。


 「ある人の話って??」


 「忘れていました…如月家の話です」

 
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