白黒プリンスと囚われのメイドさま
「お前だって俺に乗って??」
「間に受けていたのですか?蓮さま…冗談です。冗談…。私は…乙女にそんな意地悪なこと本気で致しません」
「……ちぇっ」
蓮さまは舌打ちして、ソファーにドカッと座り込む。
「はぁ~喉渇いた…咲弥…飲み物を用意しろ」
「畏まりました」
「!!?私はどうしたら?」
「あなたはお座りなってお待ち下さい」
咲弥は笑顔で返して、部屋をそそくさに出て行った。
さっきの笑いとは全くの逆の爽やかな笑顔。
「おい…」
「はい…何でございますか?蓮さま」
舌が縺れるような敬語。
何とか…言えた…心の中でホッと一息。