白黒プリンスと囚われのメイドさま

 私は蓮さまに宿題を教えた。

 静に蓮さまは私に教わる。


 「お前やるじゃん~」


 蓮さまは私を褒めた。

 「いえ、まあ~」

 「美紗緒ちゃん…頭いいんだね~」

 「!!!?」

 神さんは私の頭を「いい子。いい子」と撫で始めた。

 骨ばった指先、広い掌…。

 
 男性の手だ。


 私は思わず頬を染め、俯く。


 「……」


 そんな私を蓮さまはフクザツそうに頬杖をつき、見つめる。


 
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