白黒プリンスと囚われのメイドさま

 3人で初めての夕食作り。

 「いてぇ!!」


 神さんの声は静かな厨房に響く。



 各自、黙っておのおの仕事をしていた。

 そんな中…神さんは包丁で指を切った様子。


 私は救急箱を手に取り、神さんの下へー。


 「大丈夫ですか?神さん」

 神さんは切った左手の薬指を口の中に入れ、血を吸っていた。

 「けっこう…ザクリといってしまったぁ~」

 「傷口、見せて下さい」

 「ああ~」

 神さんは私に傷口を見せる。

 「けっこう行ってますね…」

 そう呟き、私は消毒液のスプレーを傷口に吹きかける。


 「いてえぇぇ~><」

 
 神さんは激痛で顔を顰める。


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