白黒プリンスと囚われのメイドさま
楽しい時間を過ごし…帰る前に屋上に出た。
真夏の陽射しを吸って屋上のアスファルトは熱を帯びていた。
洗濯ロープに干された白いシーツたちが熱風に揺れる。
「……君のお母さん…癌で余命半年だって…咲弥から聞いた…」
「え、あ…」
それが現実なのに…私は受け入れることが出来ない。
私のたった一人の肉親。
母を失くせば…私は一人…。
どうすればいいか…… 迷う。
「俺の母は俺が5歳の時に亡くなった…それからだ…如月家に引き取られたのは…」
神…さん!?