白黒プリンスと囚われのメイドさま

 俺は如月家本家の次男坊として産まれた。

 次男だから家督を継ぐ必要なかった。

 しかし…次男の俺と長男である徹との待遇は全く違う。

 同じ顔しているのに…。

 
 おじいさまは徹をひどく可愛がった。

 明らかにひいきしていた。


 俺は捻くれ、周囲の気を惹きたくて…悪戯ばかり繰返す。


 じいさまはカンカンに俺を怒ったが…父上は俺を怒ろうとしなかった。







 「お前の気持ちは分かっている…」



 そう言って…いつもただ父上は頭を撫でるだけ。


 父上の態度は意味不明。


 如月家で唯一、心を開いたのは…神だけ。
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