夜空に咲く僕たちの願い


鼓動が速くなっていく。
車のエンジンがかかったように激しくなっていく。
そのまま火をふいてエンストしてしまうのではないだろうか。

間違いない…この人は先ほど話しの話題になっていた人だ。
俺たちと一緒に笑う写真の中にいた男の子。
笑顔がどことなく似ていた。
ちらりと渓斗を見ると、渓斗も気付いたようだ。
何故ならば目を見開いているから。


さっきまでは写真越しだったのに今では目の前に存在している。




「幼稚園の頃よく遊んでたの覚えてないかな?名前は清水雅也って言うんだ。ここの学校の三年生なんだよね」




「あ!さっき俊介と渓斗と…」



俺は余計なことを言おうとした瑠花の口を手で塞いだ。
話しがややこしくなったらどうするんだよ。




「お久しぶりです!雅也くん!俺のこと覚えてますか?」




苦笑いを浮かべて雅也くんに聞く俺。
すると雅也くんは優しい笑顔でこう言った。




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